スケッチとは|0から学ぶCATIA V5
今回はスケッチャーワークベンチで作成する「スケッチ」とは何か詳しく解説していきます。
これからスケッチャーワークベンチを学んでいく上で「スケッチ」という言葉は何度も出ててくるのでここでしっかりと押さえておきましょう。
このページで学べる内容は以下のとおりです。
スケッチの構成
まずは基本中の基本、「スケッチ」について学んでいこう
スケッチとは
スケッチとは、ある1つの平面上に作成されるワイヤー形状の集まりのことをいいます。
作成されたスケッチは、パート・デザインワークベンチやジェネレーティブ・シェイプ・デザイン(GSD)ワークベンチなどで3D形状を作成するときの断面として利用します。
上の画像のように3D形状の断面を描き、それを押し出したり、押し出したものでカットしたり、複数の断面を滑らかにつないだりすることで3D形状を作成していきます。
つまり言い換えれば3D形状を作る前に、断面での設計が可能ということです。
このような3D形状の断面となるワイヤー形状のことを『プロファイル』といいます。
[パート・デザインワークベンチ]でのプロファイルの利用方法
・断面を押し出しソリッド形状を作成
・断面を押し出したもので形状をカット etc…
[GSDワークベンチ]でのプロファイルの利用方法
・断面を押し出しサーフェス形状を作成
・複数の断面を滑らかにつないでサーフェス形状を作成 etc…
スケッチの構成
スケッチは「 絶対座標軸」「 形状」「 拘束」の3つによって構成されています。
形状や拘束を作成していくと自動で種類別にそれぞれの構成に分けられていきます。
絶対座標軸
スケッチの絶対座標軸です。
3D空間でいう絶対座標系と同じでスケッチのすべての基準となる存在です。
そのためスケッチ1つにつき必ず1つの絶対座標軸があります。
絶対座標軸は以下の3つの要素で構成されています。
・「原点」
・水平方向(Horizon)を表す「H方向」
・垂直方向(Vertical)を表す「V方向」
形状
プロファイル(形状)の作業履歴が表示されます。
[プロファイル]ツールバー、[操作]ツールバー内にあるコマンドで作成したプロファイルが上から順に表示されていきます。
拘束
拘束条件が表示されます。
拘束とは簡単にいうとプロファイルがどのような形をしているのかを定義するための条件のことをいいます。(詳しくは次回の「スケッチ作成の流れ」で解説するのでここでは割愛します)
[拘束]ツールバー内にあるコマンドで追加した拘束、もしくは[スケッチツール]ツールバーによって自動作成された拘束が上から順に表示されていきます。
まとめ
今回の内容をまとめると以下の通りです。
スケッチとは1つの平面上にあるワイヤー形状の集まりのこと
スケッチは主に3D形状の断面形状を作成するときに使う
3D形状の断面となるワイヤー形状のことを「プロファイル」と呼ぶ
スケッチは以下の3つから構成されている
・絶対座標軸=スケッチの基準となる「原点」「H方向」「V方向」の総称
・形状=プロファイル
・拘束=プロファイルがどのような形をしているのかを定義するための条件
スケッチでは2次元上で設計を行い、それを3D形状に反映することができる非常に便利な機能です。
ただスケッチは3D形状を作るための1つの手段であり、スケッチを作らなくても3D形状を作成することはできます。そのためスケッチは3D形状の作成に必要不可欠な存在ではないということは頭の中に入れておきましょう。(かなりの頻度で使用しますが)
【次回】スケッチ作成の流れ
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