ツールコマンドの使い方|0から学ぶCATIA V5

今回はCATIAの『ツールコマンドの使い方』についての内容です。
CATIAには様々なツールコマンドがあります。これらのコマンドはそれぞれ違う操作を行いますが、基本的な使い方はどれも同じです。各コマンドの使い方は専用ページで解説していくので、ここではツールコマンドの基本な使い方を学んでいきましょう。

本ページで学ぶことのできる内容は以下の通りです。


 ツールコマンドの基本的な使い方

 

CATIAの画面見るとコマンドがめちゃくちゃいっぱいありますね
たしかに、かなりの種類のコマンドがあるな
逆にいえばそれだけ自由度が高いってことだ
多すぎて全部覚えられるか不安ですよ~
まあ、まずはコマンドを1つずつ覚えていくより
基本的な使い方を学んでおいた方がいいな
今後それぞれのコマンドも1つずつ
しっかり説明していくから安心してくれ
あんしん!

 

ツールコマンドの使い方

CATIAには形状や図面を作成するためのツールコマンドが数多くあります。
それらのコマンドはメニューバーもしくはツールバーにあるアイコンをクリックすることで実行することができます。

コマンドを実行するとき、基本的には「コマンド」「コマンドを実行するオブジェクト」を選択する必要があります。 
その選択する順序は主に以下の3通りです。

① コマンドを選択 ⇒ コマンドを実行するオブジェクトを選択
② コマンドを実行するオブジェクトを選択 ⇒ コマンドを選択
③ コマンドを実行するオブジェクトを選択 ⇒ コンテキストメニューからコマンドを選択

①と②は順序が違うだけでどちらも最終的な結果は同じです。

ツールコマンドの中にはグレーになっていて選択できないアイコンも存在します。
これらは現状では使用できないコマンドです。

中には作業を進めることで使用可能になるものもあり、使用可能な状態になるとアイコンがカラー表示になり使用が可能となります。

 

コマンドの選択とキャンセル

『コマンド』の選択

アイコンをクリックするとそのコマンドはアクティブ状態となり、オレンジ色で表示されます。

 
 

『コマンドを実行するオブジェクト』の選択

コマンドがアクティブ状態のとき、つぎに選択するオブジェクト(形状)はそのコマンドに使用する要素として認識されます。(コマンドを選択する前に形状を触っている場合も、同様にそのコマンドの要素として認識されます)

コマンドによっては「点」だけ「線」だけというように、選択できる要素に決まりがある場合もあります。その場合マウスカーソルが[icon-minus-circle]になり、その要素以外のものは選択できなくなります。

 

 icon-edit  初心者あるある『選択できない!?』

初心者の方はよく「○○が選択できない!」と戸惑う場合があります。

これの多くの場合は要素の決まりを理解できていないために起こってしまう現象です。
簡単に言うと、点を選択しないといけない場面で、平面を触ろうとして「何でさわれないの!?」といっている状態です。
 
しかし、初心者の方でも「点を触れ」と言われたら、点を選択しないといけないということは理解できます。ではなぜこの状態に陥ってしまうのかというと、『そのとき何を選択すればいいのか』という根本的な部分がわかっていないためです。
 
コマンドに使い慣れていない初めのうちは、何が選択できて何が選択できないかがわかりません。その場合は『ステータスバー』を確認することで次に何を選択すべきかがわかります。ステータスバーについては『CATIAの画面構成』で説明しています。
コマンドを実行して、よくわからなくなったらまずはステータスバーを確認してみましょう。
 

 
『コマンドを実行するオブジェクト』はコマンドによって複数選択する必要のあるものもあります。ワークベンチ専用のダイアログボックスを使うツールコマンドでは、複数のオブジェクト(形状)を選択するのが一般的です。
 

コマンドのキャンセル

コマンドをキャンセルしたい場合、オレンジ色になっているアイコンを再度クリックすることでキャンセルすることができます。ダイアログボックスが開いている場合は[キャンセル][×]をクリックする、もしくは[Esc]キーを押下することでもキャンセルが可能です。

 

ツールコマンドの連続使用

CATIAではコマンドアイコンをダブルクリックすることで、そのコマンドを連続で使用することができます。つまりは同じコマンドを連続で使いたいときに、いちいちコマンドアイコンをクリックし直す必要が無いということです。

この機能はすべてのコマンドに使えるわけではなく、主にワークベンチ専用のダイアログボックスを使うツールコマンドで使用することができます。
ダイアログボックスをキャンセルすれば連続で使用する設定も解除されます。

上のgif画像は [点]コマンドをダブルクリックし[Enter]キーを連打しているものです。
マウスカーソルがアイコン上にありませんが、常に [点]コマンドがアクティブ状態になっているということがわかります。

 

まとめ

今回の内容をまとめると以下の通りです。


 ツールコマンドを使用するには以下の2つを選択する
 ・コマンド(アイコン)
 ・コマンドを実行するオブジェクト(コマンドによっては複数)

 上記2つはどちらから選択してもコマンドが実行できる

 アイコンのダブルクリックでそのコマンドを連続使用することができる

各ツールコマンドの詳しい使い方は、今後それぞれのコマンド別ページがでてくるのでそちらをご覧ください。

【次回】オブジェクトの選択
【前回】[標準]ツールバー
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2024年8月26日0から学ぶCATIA V5, CATIA

Posted by Lic