[スケッチツール]ツールバー|0から学ぶCATIA V5
今回はスケッチを書く上で常用的に使用する[スケッチツール]ツールバーのコマンドの使い方を解説していきます。
スケッチを作成するための直接的なコマンドではありませんが、これらのコマンドを使うことでよりはやく、より正確にスケッチを作成することができるようになります。
今回の[スケッチツール]ツールバーと次回やる[表示]ツールバーはどちらも簡単な内容で説明は薄めですが、今後スケッチを作成するうえで非常に重要になってくるものなのでどんなことができるのかはすべて理解しておきましょう。
[スケッチツール]ツールバーについて
どの機能もスケッチ作成を手助けしてくれる便利な機能ばかりだぞ
普通、[スケッチ]ツールバーですよね
[スケッチツール]ツールバー
[スケッチツール]ツールバーはスケッチ作成のアシスト機能がまとめられたツールバーです。
[スケッチツール]ツールバーの各コマンドの機能は以下の通りです。
グリッド | グリッドの表示/非表示を切り替える |
点へのスナップ | ONにするとグリッドの点へスナップする |
補助/標準エレメント | 補助エレメントと標準エレメントを切り替える |
幾何拘束 | スケッチ作成時に幾何拘束を自動付加する |
寸法拘束 | スケッチ作成時に寸法拘束を自動付加する |
以下ではそれぞれのコマンドの使い方をそれぞれ解説していきます。
グリッド
グリッドの表示/非表示を切り替えることができます。
デフォルトでは1マス 10×10mmとなっています。
点へのスナップ
このコマンドをONにしておくと、スケッチ作成時にポインタがグリッドの交点にスナップします。
これにより簡単に水平/垂直の線や、10mm単位の寸法線を作成することができます。
以下の「H:」の部分の数値を変えることでグリッドのサイズを変更することができます。
基本間隔とは実線で表示されているグリッド線の間隔です。
つまりデフォルトでは100mm÷10マス(目盛り)で1マス10mmとなっています。
補助/標準エレメント
このコマンドをONにした状態で作成するプロファイルは、すべて補助エレメントとして作成されます。
またすでに作成されているプロファイルを選択し、このコマンドを実行するとことでもそのプロファイルを補助エレメントに切り替えることができます。
補助エレメントはあくまでもスケッチを作成する手助けのためのエレメントであるため、プロファイルとしては認識されず形状の押し出しなどに使うこともできません。
つまり上の画像の右側の場合、プロファイルとして作成されるのは五角形だけということになります。(補助エレメントはスケッチャーワークベンチでのみグレーの破線で表示されます)
幾何拘束
このコマンドをONにした状態で、プロファイルを作成すると自動で幾何拘束が付与されます。
たとえば円を作成する時に、直線に接する形で作成すると「接線」と「一致」という拘束が自動で付きます。拘束を付けたくない部分にも自動で付いてしまうため、適宜切り替えながら作業しましょう。
寸法拘束
このコマンドをONにした状態で、プロファイルを作成すると自動で寸法拘束が付与されます。
たとえば円を作成すると、半径の寸法が自動で付きます。幾何拘束と同様に拘束を付けたくない部分にも自動で付いてしまうため、適宜切り替えながら作業しましょう。
まとめ
今回の内容をまとめると以下の通りです。
[スケッチツール]ツールバーにはスケッチ作成のアシスト機能がまとめられている
『標準エレメント』とは通常作成するエレメント(=プロファイル)
『補助エレメント』とはプロファイルを作成するうえで補助するエレメント
内容的にはそこまで難しいものではありませんでしたが、これらの機能を知っているのと知っていないのとではかなりスケッチャーの利便度が変わってきます。そのため初心者のうちにすべて使いこなせるようになっておくことをオススメします。
また、記事の途中でしれっと出てきた『標準エレメント』と『補助エレメント』は今後も出てくるので、それぞれが何を表しているのかはここで理解しておきましょう。
【次回】[表示]ツールバー(スケッチャー)
【前回】スケッチ作成の流れ
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